03/13/13 (Wed)
「中卒」でもわかる科学入門
すごく、すごく、面白い本を読みました。タイトルは『「中卒」でもわかる科学入門』。別にとりたてて中卒を対象にしているわけではなく、筆者の小飼さんご自身が中卒ということで(といっても名門UCバークレー中退ですが)、こういうタイトルにされたようです。でも、ここで述べられている視点や考え方は、学歴など関係なくすべての人に必要なものと言っていいと思います。

小飼さんは、地頭がいいうえに余計な(?)教育に矯正されていないせいか、思考が鋭く深いだけでなく、実に「自由」です。それが、この本が素晴らしく面白いゆえんだと思います。重要なポイントとして、四則演算が「腑に落ちる」くらいに理解できていれば、科学的な分析ができるとおっしゃっていますが、これにも心から同意します。例えば速度の計算。

問い:「ある道路を、行きは60km/h、帰りは40km/hで往復しました。平均時速はどれだけでしょうか?」


答えは、50km/h…ではありません。私も一瞬、50km?と心をよぎってから、「あ、違う」と気がつきました。そう、答えは (60+40+20) / (1+1+0.5) = 48km/h です。行きの1時間は60km進みますが、帰りの1時間は40kmしか進まないので。意外にこれができない人が多いそうです。つまり、四則演算をきっちりと使いこなすということは、バカにできないのです。他に、


などなどにとっても、目からうろこでしょう。私もこの本を読んで、物事を大局的に見ることの大切さや、何かを深く追求すると視野が狭くなりがちであることなどに、改めて気づかされました。

最後は、スティーブ・ジョブズが引用したことで有名な "Whole Earth Catalog" の「Stay Hungry, Stay Foolish」を、こう訳して締めくくっています。

「職人たれ、学者たれ」


何と秀逸な訳でしょう!