07/02/12 (Mon)
吉岡斉さん
「原発再稼動 わたしはこう思う」
大飯原発の再稼働にあたって、個人的に最も強く賛同している、九州大学副学長の吉岡斉さんのご意見(3月23日の報道ステーションで放映されたもの)を掲載します。リアルタイムで見ていましたが、非常にシャープで端的で、テレビに向かって思わず拍手していました。




報道ステーション(3月23日放送)

-「原発再稼動 わたしはこう思う」。きょうは政府の事故調査・検証委員会の委員を務める九州大学の吉岡斉さんです。

今の条件では反対ですね。失敗(原発事故)の総括を全部、十分にやらないと、そもそも再開とかそういうことを言う資格がないと思うんです。保安院も経産省も安全委員会もあるいは官邸も、安全を確保できなかったという、全部失敗しているわけですから、官邸が保証して、野田さんが保証しても、何の救いにもならないという、能力がないのに、安全だと言ってもらっては困る。

-吉岡氏は、このままの状態で再稼働へと進むなら、受け入れる自治体も大きな責任を負うことになると指摘する。

原発の事故というのは非常に広域に及んで、コストも甚大で、全国民が負担しなきゃいかんと。そういう受け入れの決定を安易に自治体がしていいのかと。国民全体を悲劇にするような決断なんだということを十分理解したうえで、受け入れるかどうかというのは決めていただきたいし、それでもし何か起これば、その市町村はなくなるでしょう。

-吉岡氏は、安全面で徹底的な検証を行ったうえでの再稼働は否定しない。ただ、その場合、重要なのは、責任の所在を明確にすることだと強調する。

保安院を解体して、新しい規制当局を作って、そのもとで安全基準を全面的に見直して、比較的安全度の高いと見積もられるものについては、再稼働を認めるという。石油火力を燃やすよりはずっと経済性がよろしいと。節約されるお金と背負う危険という、これをはかりにかけた場合に、しばらくは10年か20年は動かして認めた方が、よりメリットがあるという、そういう勘定が成り立つんだと思います。

一番重要なのは、責任の所在を明確にするという、電力会社がすべての責任を負うと。今まで(国は)いろいろ補助金とか保護してきたけれども、それも全部中止です。そのうえで地元の理解を得たいなら、電力会社が高い金を自分で支払いなさいという。で、事故が起きたら、損害賠償法は廃止しますから、全部自分で払いなさい、それでいいならおやりなさいという。

自由主義のもとでは、原発というのは成り立たないというのが私の意見だし、原発は国家による手厚い保護によって守られてきたという、そういう素性の悪い公共事業みたいなものですから、全部その国家の保護をなくせば、おのずとやるやつはいなくなるだろうと思います。

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吉岡 斉(よしおか ひとし、1953年8月13日 - )は、科学史家、九州大学教授・副学長。富山県生まれ。東京教育大学附属駒場高等学校、東京大学理学部物理学科卒業、同大学院理学研究科科学史修士課程修了、村上陽一郎、中山茂に学ぶ。1983年同博士課程中退、和歌山大学経済学部講師、同助教授を経て九州大学教養学部助教授、同比較社会文化研究院教授。1995年毎日出版文化賞、2000年エネルギーフォーラム賞特別賞受賞。産業技術と倫理の関係について研究し科学社会学を構想している。(Wikipediaから抜粋)