10/19/10 (Tue)
Number of the Week: 0.08%
1カ月前からずーーーっと頭から離れないニュースがあるので載せることにします。これです。

Defaults Account for Most of Pared Down Debt

要するに、米家計債務はこの2年間で実質的には年率0.08%しか減っていない、というもの。年率0.08%といえば、ほとんど変わっていないと言っていいほど小さい数字です。

内容を見ると、全体では$610 billion減っていますが、そのうち$588 billionは貸倒償却によるものなので、普通に返済されたのは$22 billionだけ、という恐ろしい事実。実際、下のグラフを見ると、これまでの債務圧縮のほぼすべてが貸倒償却であることがわかります。なんとまあ…。(強いて言えば、直近の2四半期で返済はちょっとだけ加速しているようですが)





サブプライムローンが膨れ上がって、金融危機が起こって、米家計の多くがレバレッジ解消に動き出した…はずだったのに、2008年からの2年間で実質横ばいということは、全然解消していないということになります。(まあそれ以前はものすごいペースで増加してきたわけだから、横ばいであること自体、前よりは頑張っているとも言えますが)

このニュース、日本ではあまり大きく取り上げられなかったような気がするのですが、米家計の債務が減らなければ米個人消費は増えず、米個人消費が増えなければ米景気回復は見込めず、米景気回復が見込めなければ長期的なドル安圧力が続き(一時的には戻す場面もあるでしょうが。短期的な反転はそろそろ近い?)、長期的なドル安圧力が続けば長期的な円高圧力が続き、結果、日本も困る、というつながりで考えると、実は日本にダイレクトに影響する問題なのです(もちろん世界にも)。

にもかかわらず、年率0.08%…。このペースで行くと、ものすごく長期にわたって低成長が続くことが容易に想像できます。それで、他のどんなニュースを見ても、このことが頭から離れなかったわけです。

ところで、このWSJの「Number of the Week」というコーナーは、毎週何かの数字をピックアップして紹介しているのですが、なかなか面白いです。まあ、昨今の経済事情を反映して、面白いというより恐ろしいという方が当たっているかもしれませんが…。