12/27/2005
奥行きを工夫する


奥行き…大変奥の深い言葉でございます。この奥行きの度合いによって、写真の表現や雰囲気はかなり変わってきます。

ふーん、でも具体的に奥行きってどの部分を言うの?という方はまず下の2枚の写真を見てください。同じ被写体を、同じ構図で、同じアングルから撮ったものです。にもかかわらず、何かが違います。どこが違うのでしょうか?そう、この2枚の写真は、シャープに見える前後の範囲、つまり「被写界深度」が違うのです。

え?ヒ、ヒシャカイ…?実はこれ、私が最も言いづらいと思う写真用語の1つです。よく「ヒシャタイ」と言い間違えて意味不明に陥ります。ま、それは置いておいて、被写界深度とは、ピントの位置をはさんでシャープに写る前後の範囲のことを言います。

下の写真の例で言うと、ピントの位置はコーヒーカップなので、この場合の被写界深度は「コーヒーカップの前後のシャープに見える範囲」ということになります。というわけで、同じ場所にピントを合わせても、シャープに見える範囲(あるいはボケる範囲)は変えることができるのです。やり方は、

  1. 絞り値を小さくする(絞りを開く) → 被写界深度は浅くなる = シャローフォーカス(写真左下)
  2. 絞り値を大きくする(絞りを閉じる) → 被写界深度は深くなる = ディープフォーカス(写真右下)


というように、絞りを開閉することによって調節します。ただし私程度のデジカメだと絞りの調節範囲がそれほど大きくありません。絞りを変えるだけでは足りないと思うので、シャローフォーカスは望遠(ズームイン)気味、ディープフォーカスは広角(ズームアウト)気味で撮ることをお勧めします。

最後に、個人的にはシャローフォーカスの「乱用」はお勧めしません。もちろん考えた上でそれがベストと判断した場合はOKですが、単に背景さえボケていれば上手く見える、と勘違いして、他の要素(構図やアングル)に気を配ることなくザツに撮るクセがつく恐れがあるからです。なぜか女性に多いこの「シャローフォーカス病」、どうぞお気をつけくださいませ。