12/21/2005
特定部分の明るさを変える


きょうは、ちょっとした小ワザをご紹介します。それは「特定部分の明るさを変える」方法です。この「特定部分」というのがポイントです。

もし、「この部分が暗すぎるんだよなあ」とか、「あの部分がもっと明るければいいのに」など、明るさを調整したい部分がはっきりしている場合は、

  1. スポット測光にする
  2. 明るさを変えたい被写体にピントを合わせる(フォーカスロック)
  3. 構図を戻してシャッターを最後まで押す


という手順で撮ると一発でなおります。きょうの写真(下の2枚)を見てください。右下は普通に撮ったもの、左下はスポット測光にして絵の上にピントを合わせて撮ったものです。言うまでもなく、この例では絵の部分を明るく調整したかったわけです。

これは、カメラさんの「反射率18%のグレー」に合わせて調整、という迷惑な行為を、いわば逆手に取った方法です。理屈は簡単で、別に頼まなくても常に明るさを逆方向に調整するカメラさんに対して、明るすぎる部分や暗すぎる部分を特定して「ここを基準に調整して」と提示しているだけです。

なるほどね、特定して提示するのね。でもそれならフォーカスロックで特定の場所にピントを合わせるだけでいいんじゃないの?と思ったあなた、イイ線行ってます。その思考回路を大切にしてください。

ここで話は「測光」に移ります。測光とは、「光」を「測る」、つまり早い話がカメラが自分に当てる光の量(露出)を決めるために、被写体の明るさを計算することです。測光方法には、

  1. 中央重点測光 - 画面の中央にあるものの明るさを計算
  2. アベレージ測光 - 画面全体の平均の明るさを計算
  3. マルチ測光 - 各会社の技術を駆使した最適露出を得る計算
  4. スポット測光 - ある一点のみの明るさを計算


などがあります。通常は「マルチ測光」にしておけばラクチンです。ということで、もしこの測光モードがスポット測光以外に設定されていた場合、いくら特定の被写体にピントを合わせても、その部分の明るさのみを計算してくれるわけではないのです。ピントの部分を測光したい部分と一致させるには、スポット測光を併用しなければならないのです。

最後に誤解のないよう書いておくと、「特定の部分」や「ある一点」とはあくまで明るさを測る場所で、それをもとに決定された露出が適用されるのは画面全体です。きょうの例でも、右下のランプ(絵の明るさを基準に露出決定)は左下のランプ(マルチ測光で露出決定)よりも細部が明るく飛んでいます。

結局、明暗のコントラストが強いものを撮るということは、「バランスの限界への挑戦」なのです。