12/28/2005
今さら聞けない「画素って何?」


デジカメの話をするならやはり「画素」は避けて通れない問題では?と急に気づいたので書いてみます。とはいえ、私が2001年12月に初めてデジカメを買った時は、実はこの「画素」という言葉すら知らず、なーんにも考えずにたまたま目に付いたものを選んだという呑気さでした。そしてここはアメリカ。誰と話しても「デジカメ買ったんだ」「わお、クール♪」で会話は全て終了。「クールだ♪」と自分でも思っておりました。

そんな私に最初に「それって何万画素??」などと耳慣れない単語を持ち出して鋭い質問をしてきたのは、一時帰国した時に会った日本人の友達でした。「え?ガ…ガソ??」私は正直ビビリました。だって、「画素」というニホンゴをその時初めて聞いたとともに、なにやらそれがデジカメの良し悪しを決める非常に重要なポイントらしい、でもって、わだすの画素数はすげー少ないらしい…と気づいてしまったからです。とほほ。

何はともあれ、その「画素」とは何者なのか、「おまけ」のわりに詳細な説明をしてみたいと思います。まずは「百聞は一見にしかず」ということで、「画素」の画像を作ってみました。これです。





これはデジカメで撮った写真のデータを1600%の大きさに拡大し、その一部を切り取ったものです。小さな四角がいっぱい見えませんか?この1つ1つが「画素」、つまり画像を形成する最小単位なのです。画素は、「ドット」あるいは「ピクセル」とも呼ばれます。

この画像をじぃーっと見てみてください。四角は全部で何個あるでしょうか?縦一列に5個、横一列に5個ですから、全部で5 x 5 = 25個ありますよね。つまりこれがこの画像の画素数ということになります。25画素。あんまり聞きませんが(笑)

ここで容易に想像がつくように、画像の面積を一定とすれば、画素の数が多いほど画像のきめは細かくなり、少ないほど粗くなります。下の3枚の写真がその例です。3枚とも同じ写真ですが、画素の数が違います。





左の画素数は5 x 5 = 25個で、何と目で数えられるくらい少ない( = きめが粗い)です。なので何が写っているのか全くわかりません。真ん中は画素数を50 x 50 = 2500個に増やしたもので、大分マシになりました。右の画素数は、150 x 150 = 22,500個です。この3枚の画像は縦横それぞれ150 x 150の大きさに設定してあるので、右の画像はそれを100%満たしたものというわけです。

画素数が問題になるのはデジカメのデータを印刷する時です。そして印刷にもきめの細かさを表わすもの、すなわち「dpi」と呼ばれる解像度の単位があります。これは「dot per inch」の略で、日本語に訳すと「1インチ当たりのドット数」によってきめの細かさを示します。

ここでまた画素の画像を見てください。この1辺を1インチとすると、縦横の各辺、つまり1インチ当たりに5個ずつドットがあるので、これを印刷する時の解像度は5dpiということになります。ドット = ピクセル = 画素ですから、 5dpiの印刷とは、1インチ四方当たり画素数25個を印刷するわけです。





え?世の中数100万画素とか1000万画素とか言ってるのに25画素?なんて思わないでくださいね。5dpiは単なる例でございます。(当たり前) ではデジカメのデータの印刷には実際どのくらいの解像度が必要なのでしょうか?目安として、日本では350dpi、アメリカでは300dpiあればよいそうです。(ただしこれはケースバイケースなので、実際は注文を出す写真屋さんやお使いになるプリンターによって数値は変わります)

350dpi、つまり1インチ当たり350ドットあればよい、ということは、 1インチ当たり350個の画素があればよいということです。 1インチ当たりとは、1インチ四方の「1辺」という意味なので、画像全体( = 面積)では、350 x 350 = 122,500個の画素数が必要ということになります。

ほぉ、12万画素かあ。ま、楽勝じゃん?というわけにもまいりません。これはあくまで「1インチ四方」の画素数です。1インチ = 2.54cmですから、これは2.54 x 2.54cmのサイズに対する画素数です。そんな小さなサイズで普通印刷しませんよね?なので350dpiを満たす総画素数を求めるには、実際に自分が印刷したいサイズを掛ける必要があります。

ところで日本の印刷サイズはたいていミリで表示されているようです。(こんな感じ) センチの方がわかりやすいのになー。ということで、印刷したいサイズをまずセンチに直し、それを2.54cmで割ってインチに変換しておきます。これらをまとめると、

① 印刷の横の長さ(cm) / 2.54(cm) x 解像度(dpi) = 横一列に必要な画素数(pixels) = [A]
② 印刷の縦の長さ(cm) / 2.54(cm) x 解像度(dpi) = 縦一列に必要な画素数(pixels) = [B]
③ [A] x [B] = 必要な画素数の合計(pixels)

となります。赤い部分に自分の好きな数字を入れて計算するわけです。この式を使ってはがきの大きさ(100 x 148mm)に350dpiで印刷する場合を計算してみると、

① 10cm / 2.54cm x 350dpi = 1378pixels
② 14.8cm / 2.54cm x 350dpi = 2039pixels
③ 1378pixels x 2039pixels = 2,809,742pixels≒280万画素

となります。そうです、はがきに印刷をする場合は、300万画素のデジカメでOKなのです。ちなみにA4サイズ(210 x 297mm)に350dpiで印刷したい場合も計算してみると、

① 21cm / 2.54cm x 350dpi = 2894pixels
② 29.7cm / 2.54cm x 350dpi = 4093pixels
③ 2894pixels x 4093pixels = 11,845,142pixels ≒ 1200万画素

となります。ひえー、1200万画素も必要なんですね。こりゃダメだ。